こんにちは台東区御徒町にある歯医者
BINO御徒町歯科クリニック 事務担当です。
前回に引き続き歯周病が全身に及ぼす影響についてお話いたします☆ 今回は歯周病と誤嚥性肺炎・骨粗鬆症・関節炎・腎炎についてお話いたします☆ 皆さんは歯周病についてどんなイメージがありますか? ・ハブラシの時に出血する ・体調が悪くなると歯肉が腫れる こんな感じの軽いイメージであまり危機感を持っていない方がほとんどだと思います。お口の中をチェックしましょう!
お口の健康は、毎日の食事や会話にもつながるとても身近なものです。 みなさんは、以下のようなお口のトラブルを自覚することはあるでしょうか? ✓ ハブラシの時に出血する ✓ 朝起きたときに歯肉に違和感がある ✓ 口臭を指摘された ✓ 歯肉が下がって、歯が長く見えるようになった ✓ 体調が悪くなると歯肉が腫れる ✓ 歯の揺れを感じることがある 「歯周病」には、炎症が歯肉に限局した「歯肉炎」と、歯を支えている歯槽骨が破壊されて歯を失ってしまう「歯周炎」があります。 上の症状が複数当てはまると、「歯周炎」の可能性が高く、歯科医院での治療が必要となります。 実は歯周病には全身に及ぼす影響があるのです( ; ; )誤嚥性肺炎
誤嚥性肺炎とは、食べ物や異物を誤って気管や肺に飲み込んでしまうことで発症する肺炎です。
肺や気管は、咳をすることで異物が入らないように守ることができます。しかし、高齢になるとこれらの機能が衰えるため、食べ物などと一緒にお口の中の細菌を飲み込み、その際むせたりすると細菌が気管から肺の中へ入ることがあります。
その結果、免疫力の衰えた高齢者では誤嚥性肺炎を発症してしまいます。
特に、脳血管障害の見られる高齢者に多くみられます。
誤嚥性肺炎の原因となる細菌の多くは、歯周病菌であると言われており、誤嚥性肺炎の予防には歯周病のコントロールが重要になります。
骨粗鬆症
骨粗鬆症とは
骨粗鬆症は、全身の骨強度が低下し、骨がもろくなって骨折しやすくなる病気で、日本では推定約1.000万人以上いると言われています。そして、その約90%が女性です。
骨粗鬆症の中でも閉経後骨粗鬆症は、閉経による卵巣機能の低下により、骨代謝にかかわるホルモンのエストロゲン分泌の低下により発症します。歯周病と骨粗鬆症
閉経後骨粗鬆症の患者さんにおいて、歯周病が進行しやすい原因として最も重要と考えられているのが、エストロゲンの欠乏です。
エストロゲンの分泌が少なくなると、全身の骨がもろくなるとともに、歯を支える歯槽骨ももろくなります。また、歯周ポケット内では、炎症を引き起こす物質が作られ、歯周炎の進行が加速されると考えられています。
多くの研究で、骨粗鬆症と歯の喪失とは関連性があると報告されています。
したがって、閉経後の女性は、たとえ歯周炎がなくても、エストロゲンの減少により、歯周病にかかりやすく、広がりやすい状態にあると言えます。
また、骨粗鬆症の薬としてよく用いられるビスフォスフォネート製剤(BP系薬剤)というのがあり、これを服用している方が抜歯などをした場合、周囲の骨が壊死するなどのトラブルが報告されています。歯周病でぐらぐらしているから自分で抜く、などということは絶対に行わないようにしてください。関節炎・腎炎
関節炎や糸球体腎炎が発症する原因のひとつとして、ウィルスや細菌の感染があります。
関節炎や糸球体腎炎の原因となる黄色ブドウ球菌や連鎖球菌の多くは、歯周病原性細菌など口腔内に多く存在します。
これらのお口の中の細菌が血液中に入り込んだり、歯周炎によって作り出された炎症物質が血液に入り込むことで、関節炎や糸球体腎炎が発症することがあります。