こんにちは😊
台東区御徒町にある歯医者
BINO御徒町歯科クリニック ブログ担当です✨
今回はタバコが口腔内にもたらすデメリットとその原因についてお話します!
タバコには様々なリスクがあり、「タバコは害だ」「タバコは身体に良くない」ということは誰でも知っていると思います。
ではまず、タバコにどのような害があるのでしょうか?
タバコの煙の中には約4,000種類の化学物質が含まれ、そのうちの約200種類が有害物質で、発がん物質が約70種類と言われていています。
さらに、タバコは喫煙者だけの問題ではなく、タバコから吸い込んだ主流煙を喫煙の者が吐き出す呼出煙と副流煙からなる
受動喫煙により不特定多数の健康までにも悪影響を与えます。
さらに、タバコを消した後にも残っているタバコ煙による汚染、残留タバコ成分による健康被害、三次喫煙による健康被害までも留意する必要があります。
タバコの煙が最初に通過するお口は、喫煙の悪影響を直に受けます。
タバコの三大有害物質は、「ニコチン」「タール」「一酸化炭素」です。
◆ニコチン◆
ニコチンは強い神経毒性をもち、毒性は青酸カリの倍以上で、体重1kgあたり0.5~1mgの摂取で半数の人が死亡します。子供の誤飲事故の1/3はタバコのため、子供のいる家庭は注意が必要となります。脳に快楽や覚醒を与え、麻薬(ヘロイン、コカイン)と同等の依存性があるとされています。禁煙しようと思ってもなかなかやめられないのはこれが原因です。
血管を収縮させ血圧を上昇させる作用があるほか、唾液の分泌を減少させ、ドライマウス(口腔乾燥症)を引きこします。唾液の減少は口の中の細菌を繁殖させたり、口の中が汚れる原因となり、口臭が強くなります。
◆タール◆
タールはタバコのヤニの成分で4000種類以上の化学物質、60種類の発がん性物質が含まれているとされています。成分の中には、腐った汚物や糞尿に含まれる成分と同じものもあります。これが歯、歯肉、舌などに付着します。タールはネバネバしているためにへばりつきやすく、タバコによる口臭の最大の原因となります。
タバコを吸っていると家の壁が黄ばんだりベタベタしたりするのは、タールのせいです。
◆一酸化炭素◆
一酸化炭素は、血液中のヘモグロビンと非常に強く結びつきます。
普通なら血液中のヘモグロビンは、酸素と結びついて全身に酸素を運ぶ役割をしていますが、一酸化炭素は酸素に比べて200倍以上もヘモグロビンと結びつきやすい性質を持っています。
そのため一酸化炭素があるとヘモグロビンは酸素と結びつくことができず、体内の酸素濃度が低下します。口内の酸素濃度も低下させ、ドライマウスの原因にもなります。
〜タバコがもたらす口腔内でのデメリット〜
◆汚れがつきやすくなる
唾液が減少することやタバコのヤニがつくことで歯の表面に汚れが付着しやすくなります。
ヤニが付着することで口腔内や歯ぐきに有害物質がいつまでも出続けます。
◆口臭がひどくなる
タバコの独特なニオイに歯周病が加わると口臭がひどくなります。
◆歯ぐきが黒くなる
タバコによってビタミンCが破壊され、歯ぐきにメラニン色素が沈着し歯ぐきが黒くなります。
◆粘膜の病気や口腔ガンのリスクが高まる
タバコの有害物質が作用して口腔内のガンが引き起こされやすくなります。
◆歯ぐきの炎症がわかりにくくなる
これは歯ぐきが線維化してしまうためです。喫煙することで歯ぐきの中の血管に酸素が供給されにくくなってしまいます。
歯ぐきの炎症がわかりにくくなると歯周病の初期症状に気づきにくくなります。
◆歯周病を進行させる
ニコチンや一酸化炭素の影響で血行不良・免疫力の低下が起こり、歯周病を進行させやすくなります。
◆歯周病が治りにくい
ニコチンは体を守る免疫機能を低下させます。
病気に対する抵抗力が落ちさらに傷を治そうとする組織の働きが抑制されて、歯周病の治療をしても非喫煙者に比べ治りが悪く、歯周病の再発リスクが高いです。
このように口腔内に悪影響を及ぼすのは喫煙者だけではなく、受動喫煙・三次喫煙でも口腔内への影響はあります。
タバコは歯周病の増悪因子であるため、単純にタバコの臭いがするだけでなく、歯周病の悪化に伴い、歯周病の原因菌の出す臭いも口臭に加わりやすくなります。
また、タバコの臭いが強いため、それによって隠されているだけで、歯周病によって素の口臭も強くなっている場合もあります。
これらのことから、一般的に知られている呼吸器への影響はもちろんのこと、口腔内においても、タバコは吸わない方が良いと言えます。
ちなみに「最近出た電子タバコや非燃焼加熱式タバコはどうなんですか?」と聞かれることがあります。
これらに関しては、長期のデータがまだ出ていないので、見解という形になってしまうのですが、
口の中に関して言えば、「タバコを吸っているのと大きく変わらない」と考えられています。
そもそもこれらは
電子タバコ…ニコチンを含んだ液体を加熱してその蒸気を吸う
非燃焼加熱式タバコ…タバコの粉末を混ぜたシートを加熱してその蒸気を吸う
という仕組みであり、従来のタバコに比べてタールなどによる着色が起こりにくいものもありますが、歯周病増悪の主要因であるニコチンについては十分な減少が確認されていません。
また、日本歯周病学会の公式見解(ポジション・ペーパー)では「通常のタバコよりも口腔内への有害作用が大きいものもある」ともされており、口腔内においては、従来のタバコと同様に吸わない方が良いと言えます。
当院では、歯周病のケアや着色の除去はもちろんのこと、禁煙のサポートや歯肉の着色を改善するガムピーリングにも対応しております。
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